助産師の仕事に英語は必要でしょうか。最初に結論を言ってしまうと、必須ではないですが英語ができることでキャリアの選択肢は広がります。
以下、助産師の仕事と英語の関係について解説していきます。記事の後半では、助産師の英語「midwife」の語源ついても紹介しているので、興味のある方はお読みいただけると嬉しいです。
助産師の仕事で英語を使う場面は多くない?
助産師が仕事上、英語を使わなければならない場面にはどのようなものがあるでしょうか。
想定されるのは、妊婦さんが外国出身で日本語を話せないというケースです。
私も、日本語が全く話せない妊婦さんに対応したことが何度かあります。頻度としては、年に2、3回程度でしょうか。
妊婦さんが日本語を話せないというケース以外に、業務上、英語が必要になったことはありません。
助産師の仕事の中で英語を話さなければならない機会は、多くないというのが私の実感です。
勤務地や職場によって英語を使う頻度は変わる?
外国出身の住民が多い地域の病院では、日本語を話せない妊婦さんが来院することもあります。そのような職場で働く場合は、英語が役立つ機会は多くなってくるでしょう。
また、外国人向けに英語対応を謳っている病院やクリニックでは、ある程度の英語力が要求される可能性があります。
今後は英語が必要になるかも?
今後、日本で暮らす外国出身の方が増えるほど、日本語の分からない妊婦さんが日本の病院を訪れる機会も増えてくることが予想されます。
現状、仕事の中で英語を使うことがなくても、時代の移り変わりとともに英語でコミュニケーションをとる場面は増えてくるかもしれません。
海外や国際機関で働くなら英語は必要
海外の病院への就職を視野に入れるなら、英語が使えた方が良いでしょう。海外在住の日本人が多く訪れる病院の場合、日本語と英語の双方が使えることは大きな武器となります。
英語圏の病院で助産師として働くなら、当然、英語力は必須です。英会話だけでなく読み書きの能力も必要不可欠となります。
また、英語が使えれば、国際機関で働くという選択肢も出てきます。以前、同じ病院で働いていた私の同僚は、国際機関へと転職しました。その後、助産師の資格を活かして途上国における安全な出産環境の整備に尽力しています。
助産師学校や看護大学受験で英語は重要?
助産師を養成する助産師学校の受験科目に英語が含まれていることはあまり多くありません。
看護大学の場合は、受験科目に英語が含まれていることがあります。
また、国際化を見据えて受験科目に英語を課す教育機関が増えてくる可能性はあります。
助産師は英語で?語源は?
助産師を英語で何と言うか知っていますか?
助産師は英語でmidwifeです。
語源は、中世英語のmidwifというのが有力な説とされています。midが「with(〜とともに)」、wifは「女性」を意味します。つまり、midwifeのもともとの意味は、「女性に付き添う者」ということになります。
助産師の仕事は出産だけではありません。産前、産後を含む女性にとって心身ともに大変な時期に関わる職業です。
そのような意味で、助産師とはまさに「女性に寄り添う」仕事であると言えるでしょう。
まとめ|選択肢を広げるために
現状、多くの助産師にとって業務上英語が必須と言える状況ではありませんが、日本社会の国際化に伴い英語を使う機会は増えてくる可能性があります。
もし英語でコミュニケーションを取る力があれば、日本語の分からない妊婦さんにとって心強い存在になることは間違いありません。
また、英語力があることで、海外の病院や国際機関など職場の選択肢は大きく広がります。将来的な助産師としてのキャリアを考えて、英語の勉強に力を入れることは決して無駄にはならないでしょう。
参考
助産師学校入学試験(募集校・人数・試験科目)|東京アカデミー
Midwife | Definition of Midwife by Lexico