助産師を30代、40代から目指すのは遅い?実例を見てみましょう

円グラフ イメージ

30代、40代から助産師を目指すのは遅いのではないかと不安に思っている方は少なくないようです。

あくまでも私の考えですが、助産師を目指す上で年齢を気にする必要はないと思います。実際に30代、40代で助産師を目指して助産師になった人はいますし、私が助産師学生だった頃にも30、40代のクラスメイトが何人かいました。

ただ、私の周りにいたから遅くないと言うだけでは説得力がないと思うので、インターネット上で確認できる実例をいくつかピックアップして紹介します。

参考情報として、年代別の助産師就業者数の割合もグラフにしているので、参考にしてください。

30代、40代から助産師を目指す人もいる

インターネット上には、30代、40代から助産師を目指すのは遅いという意見も散見されますが、そういった主張にはあまり明確な根拠が示されていません。

これから助産師を目指そうと考えている30、40代の方にとっては、ロールモデルとなる先輩助産師の言葉が最も説得力を持ち、かつ背中を押してくれるのではないかと想像します。

以下、いくつかの実例とそれらが確認できるサイトを取り上げて紹介していきます。

「母子保健研修センター助産師学校」卒業生・在学生の声

東京都文京区にある母子保健研修センター助産師学校は、日本で初めて定時制の2年制コースが設立されたことで知られています。1978年、財団法人東京都助産師会館によって設立されました。

定時制2年コースの紹介ページには、さまざまな経歴を持つ卒業生・在学生の声が掲載されています。その中には、35歳から助産師の勉強をスタートされた方もいらっしゃいます。他にも、出産を経験する中で助産師を目指そうと決意した方の声などが掲載されているので、ご覧になってみてください。

2年コース 入学案内 | 母子保健研修センター助産師学校

「中林病院助産師学院」卒業生の声

中林病院助産師学校は東京都墨田区にある助産師養成学校です。学校サイト内の卒業生の声を紹介するページには、さまざまな経歴を持つ20~40歳代の学生が学んでいるとの記載があります。

以下のページでは、看護学校を卒業後、約10年のブランクを経て助産師に向けた勉強に挑戦する方の話などを読むことができます。

中林病院助産師学院 卒業生から入学生へ|中林病院助産師学院

モデルから助産師に挑戦する敦子さん

モデルとして活動しながら5児の子育てもしてきた敦子さんは、30代後半から助産師を目指すことを決意したそうです。

私が学生時代にも全く異なる職種から助産師に挑戦するクラスメイトがいました。

以下、VERYのサイトで敦子さんが助産師を目指すに至るまでの心境などを語ったインタビューを読むことができます。(インタビュー当時の名義は堂珍敦子さん)

モデルから助産師へ。堂珍敦子さんの〝人生転換〟|VERY

看護専門学校に入学する40代が10年で2倍以上に

助産師になるためには、看護師資格を取得する必要があります。看護師の養成機関への入学は助産師資格取得の第一歩です。

看護師の養成機関である看護専門学校に今、40代の入学者が増えているとのこと。

少子化により、学生の数が減少してくことが予想される中、社会人経験者に門戸を開き学生を確保したいという養成学校側の事情も背景もあるようです。

以下の記事では、看護と異なる職業を経験したのち、看護学校に入学した方の実例が紹介されています(1人、助産師の方の言葉も紹介されています)。

40代で看護専門学校へ 入学者、10年で2.4倍 増える社会人枠|産経ニュース

https://www.sankei.com/life/news/180810/lif1808100015-n1.html

助産師の年代別の人数と割合

参考情報として、助産師として働いている人の年代別の割合も紹介します。

平成30年衛生行政報告例」によると、2018年現在の助産師の就業者数は【36,911人】です。

年代別の人数と割合は以下の通りとなっています。

人数 割合
25歳未満 2167 5.9%
25~29歳 5653 15.3%
30〜34 4897 13.3%
35 4924 13.3%
40 5129 13.9%
45 4599 12.5%
50 3851 10.4%
55 2760 7.5%
60 1638 4.4%
65歳以上 1293 3.5%
総数 36911 100%

いかがでしょう。ある程度バランス良く幅広い年代の助産師が働いていることが分かるのではないでしょうか。

上記のデータを元に、助産師の年代別割合のグラフを作成しました(10歳区切りにまとめています)。

助産師就業者数(10歳階級別)

助産師として働いている人の中で最も高い割合を占めるのは、30〜39歳(27%)。次に多いのが40〜49歳(26%)となっています。30代、40代の助産師が最も多いということです。

まとめ

ここまで見てきた通り、助産師を目指す人は若い人ばかりではありません。私が助産師学生だった頃も、クラスメイトにはさまざまな年代の人がいました。

看護師経験を経てキャリアアップのために助産師資格の取得を目指したり、全く異なる職種から挑戦したりと背景も多様です。

この記事が、年齢を理由に助産師資格取得への挑戦を躊躇してしまうという方の参考になれば幸いです。